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しがない!

しがない40代自営業の世迷言

個人商店では何でも売る・売れそうなものを集めるがダメな理由は大手に勝てないからだ

個人商店を上手く運営する為に・仕入れの仕方を考える


以前も似たような記事を書いていたのだが、今回はもうちょっと仕入れについて詳しく書いていこうと思う。

前回記事はこちら

 

business-life-hitime.hatenablog.com

 

先日、ギフトショーに行ったのだが卸業者と仕入れ業者、分かっていたが実際に見てみるとその数の多さに驚くばかりだった。
リアル店舗向けの卸業者がほとんどで、仕入れする側も個人ながらも店舗持ち、会社のバイヤーがほとんど、俺のようなネットが中心、店舗は申し訳程度、多くは無いのでは?と感じた。

卸もネットのみでは取引できないところが多い。最近は自社でのネット販売と卸を併用している会社も多いので、競合する業者は最初から取引しないのだろう。
まあ、その中でもネットでも問題なし、店舗とあわせてなら、という業者もあったので未見ならば一度参加してみると面白いと思う。 

 ネット通販の仕入れは難しい


ネット通販を営んでいる個人はかなりの数になると思うのだが、思うとおり、狙いどおりの仕入れができている人となると少数派になるのではないかと思っている。

特にネットの場合、上記のとおり全ての卸業者が門を開いてくれる訳では無く、門前払いも当たり前だ。
そうなると仕入れる商品がある程度似通ってしまうのは致し方ないし、自分の扱いたい商品が仕入れられないのもやむを得ない。


自分を振り返ってみると、リユース品を仕入れていると言うのが一つの強みにもなっている。ほとんどは大量に流通しているものではあるが、たまに希少なステレオやスピーカーなんかが入荷することがある。
そういうものが一点でもあれば、その日の仕入れは成功と言っても良いぐらいだ。

ただし、出たとこ勝負なので一月以上も大した仕入れができないことも往々にしてある。これもリユース品という特性なので許容すべきリスクだ。


そういう現状からの脱却を計っていることは以前の記事でも書いたと思う。
新品、大量在庫のある商品を取り扱いの中心にしたいと思っているのだが、これは非常に大変な作業だとつくづく思い知らされた。

ギフトショーに参加して思ったのだが、仕入れたい商品、実際に可能な商品は数多くあるのだ。しかし、ロット数や金額で仕切られることが多く、ラインナップを揃えようとする場合、かなりの金額を突っ込むことになる。

正直かなりの恐怖を伴う仕入れになる。
ネットで売れ行きを調べることは可能だが、即ち他の人も扱っているという事だ。致し方ないことだが後追い、価格競争に飲み込まれる可能性は高まる。

かといって仕入れられる商品の中から安いもの、ロットが小さいものを選んでラインナップした場合、取り留めの無い通販ページができるだけだ。

ここが問題なのだと思う。
仕入れに制限があることで通販ページがジャンルバラバラのドンキ型になってしまうということである。
常々これは危険だと思っているが、自分自身もこのまま行けばこの罠に掛かってしまいそうだ。

 

独自性の無いネット通販は大手の価格調整に飲み込まれる


別にジャンルがバラバラでも悪い訳では無い。
ただ、安定感に欠けるしリスクが高いのではないかな、と思っている。
タイトルのとおり、個人商店は何でも売る、売れそうなものを集める、というのは危険だと思うのだ。


ラインナップが他のページとあまり変わらない場合、差別化がし辛い。
他でも売っているので、見込み客が重視するのは以下の様になる。

  • 値段
  • 発送の運送会社と送料
  • 注文から到着までの日数
  • その店の評価、レビュー

これは大手の会社の方が有利な条件での勝負になることを表していると思う。
個人レベルで大量の在庫を捌く場合、運送会社とは特別の料金契約をする必要がある。
しかし、現状ではそのような契約は受け入れられないことが多い。

何故か?

  • ネット通販絡みの荷物は年々増えている
  • 取扱商品の種類が多い場合、輸送事故のリスクが高くなる
  • 個人の場合、月々の発送件数に波が有る場合が多く、廃業の可能性も高い
  • 現状、運送会社は送料を上げたいと思っている

これは実際に某運送会社のドライバーや支店の担当者に聞いた話だ。
取り扱い荷物は増えているので、実際は送料を上げたい、これが一番大きな理由だそうで、特別に契約してくれなんて逆の話が無理なのは当たり前なのだ。


運送会社、送料が大手には勝てないのは上記の理由が大きいのだが、それ以外はどうだ?というところをまとめておこう。


まずは値段。

最低100ロットの商品を仕入れる場合、単価にもよるが個人の場合は100を選ぶことが多いと思う。
それでは大手はどうだろうか?
100は無い、むしろ多めに仕入れて単価を下げるよう交渉をする方が多いはずだ。

これが価格差を生む要因になっている。

100ロット:1個単価 @500
1000から:1個単価 @350

この商品が販売見込み価格1300円だとする。

このような場合、どちらも販売価格が1300円なら別に問題ない。
利益は違うものの、ロットが小さくても大手と変わらない金額で販売できればある程度の売れ行きは期待できる。

数ヶ月先が一番の問題だ。
例えばシーズン商品だった場合、今年の流行品だった場合。
そもそもレギュラー商品(シーズン、流行り物以外)の場合は値崩れがし辛いので値下げやセールの影響を受けにくい。

しかし、シーズンで売り切りたい商品の場合は値下げでの売り切りは当たり前の手段。
ロットによる価格差はここで一番の影響を生む。

大手は販売価格の下げ幅がかなり大きい。
個人は下げ幅がかなり小さい。

大手は売り切りだけを考えるなら400円、500円という価格設定が可能だ。
シーズン物で来期に残したくない商品の場合、350円でも売り切るだろう。

さて、個人はどこまで対抗できるだろうか?
販売開始からある程度裁けて、追加で200、300などと仕入れていた場合かなりのダメージを負うことになる。

  • 100個仕入れ、50000円使う。
  • 1300円で販売×60=78000円。この時点の在庫は40個
  • この時点で追加で100仕入れ、50000円。在庫は140個になる。
  • 残額は28000円。
  • 販売手数料が10%の場合、7800円。
  • 梱包費が2000円。
  • 手元に残るのは、18200円。


追加で100を仕入れたタイミングで大手がセールを開始、販売価格を700円に下げる。
売れ行きを守る為に自分も700円に落とした場合、

  • 現状の在庫 140個
  • 700円で販売×60個=42000円。在庫は80個になる。
  • 残金は60200円。

この時点で大手が更なるセールを仕掛ける。
販売価格が500円に。この時点で個人業者は赤字が確定する。
販売手数料が掛かる場合、梱包費、諸経費が掛かるからだ。

やむを得ないが売り切るしかない、

80個×500円=40000円

これで販売終了。

この場合をまとめると以下のようになる。

  • 仕入れ:200個×500円=100000円
  • 販売:1300円×60個=78000円、900円×60個=54000円、500円×80個=40000円
    合計:172000円
  • 手数料(10%):7800円、5400円、4000円
    合計:17200円
  • 梱包費用・雑費:4000円

差し引きすると、50800円が手元に残る。
これを良しとするかが判断の難しいところだ。
例では500円で売り切ったとしているが、実際は売れ残ることが多い。
最終的には利益無しで売り切っているので実質赤字、以前の利益を食っている訳だ。


50個が売れ残った場合、手元に残るのは28300円と在庫。
これは失敗例、となる。

このようなパターンを良しとする場合、物販をするのは止めておいた方がいい。
この例から薄利多売が通用するのは大手のみだということを読み取れるのが望ましいと思う。

大手がこのスタイルで勝負できるのは、数多くの商品を並べて成功例を拾い出せるからだ。つまり、350円で仕入れ、1300円で販売し続けられる商品も中にはあるということなのだ。

数多くの商品を仕入れて、たりの商品を拾うスタイルということ、簡単に言えば。
個人はこれが無理だから、すき間を狙って当たりを拾うしかない。

資金的に不利、リサーチにも限界があるのはギフトショーの話でわかって貰えると思う。横綱に十両が勝負を挑んでも、100番に1番勝てるかどうかだろう。

 

サイト作りにかけられる時間と費用の差


大手のショッピングサイトを使っている場合、色々な検索条件でソートが可能だ。
そうなると大手よりも上位になる可能性は残されている。
とは言え値段や評価など、大手の方が有利な条件下ではあるが。

商品のタイトル付けの際にSEOをしっかりと意識すれば上位表示も可能だが、競合が多い商品の場合はいくら上手く作成しても下位になることはある。
ある程度ニッチな商品で勝負する方が利口だ。


そもそもの話だが、大手のショッピングサイトでも独自サイトでも、個人にサイト作成のスキルがあれば全く問題ない。むしろ大手でもデザインの酷いショップはある。
要は個人スキルの問題、短時間で良い物が作れるなら、時間と費用の差は考える必要は無いと思う。

おそらく大半であろうサイトなんて作れないという人たちが大変だ。
大手サイトは安定した売り上げが見込めるが、手数料や競合他社とのチキンレースになりがちだ。それよりも自サイトを作ってしまいコツコツとファンを増やした方が長い目で見れば安定した売り上げに繋がる。

そもそも楽天やヤフーなどはショップサイト作りは自由度が高く、自分で作りこめばかなり良い物ができる。ただ、全てを自分でやることはできるが大変だ。サイト作りに関しては担当者もあまり相談に乗ってはくれず、プロに任せたらの方向で話が進む。

どちらにしろ、プロに頼む必要性が出てきてしまうのが難しいところだ。
ヤフオクやamazonでコツコツと販売しつつ、サイトを作成しつつ、という両輪で進めるのが良いのかもしれない。

仕入れには関係ない部分なので簡潔にまとめるが、専門知識の無いかじった程度ではサイト作成はできない。時間がとにかく掛かるし毎日それをコツコツと進められる人の方が少数だと思う。
資金を投入して時短できる大手の方が有利となるのは自明だ。

 

どんなものを仕入れるのが正解なのか?


物販をやる限り、他者がそれを扱っているかを気にするのは当然だ。
今回は大手が売り切りをする場合を例に取ってみたが、個人相手でもそれは発生する。
見切りが異常に早い個人は、販売開始数週間でがっつりと値下げしてしまう。
それにお付き合いをしてしまうと自分の利益を減らすだけだ。

早めの値下げについてはスペースに限りのある個人の場合、見切りの早さも必要だから仕方ないが、それを当然にしてしまうのはちょっと疑問だ。
仕入れの確かな目を養えば、と思うかもしれないがスレができれば苦労はしない。
誰も扱わない商品をチャンスと捉えるか怖いと捉えるか、ここで大きく分かれる。

大体の人は、売れ筋を追いかけるようになる。
しかしそこには多くのライバルがいて、それぞれの考えで販売をしている訳だ。
自分の販売価格が絶対な基準になることなんて有り得ない。
そうして価格調整が必須の販売ページが出来上がる。


売れそうだ、売れている商品ばかりを追い求めるとチキンレースに自ら参加することになり、無傷で売り上げが上がることはない。
いつでも他者の販売価格を調べたり最安値を調べたりでせっかくの物販業が楽しく無くなるのだ。


それなら何を仕入れれば?

売れ線を外してみたら良いと思う。
以外に多くの方が、あえて売れ線を外したものを購入するのだ。
シーズン品を仕入れる際には、売れ線を少量(最悪赤字覚悟の客寄せパンダ)仕入れ、定番品やそれに付随しそうなものを充実させたり、売れ線商品と似ているが変な工夫がされているような、中心を外したものを仕入れてみれば良いだろう。

バッグだと分かりやすいが、派手柄が流行、ユニオンジャックが特に強い。
という場合、やはりユニオンジャック関連が仕入れの中心になる。
それは少量でも良いので仕入れるべきではある、しかしそれはエサだ。

サイトにもっと違う派手柄、アニマルプリントや万国旗などの流行と関係ない派手柄をたくさん並べ、それを購入させるのだ。
ファッションが被るのを避けたいのは誰でも同じ、でも派手柄で目立ちたい気持ちはある。そんな心理を汲み取ることができれば他サイトとの差別化は可能だ。


大体、販売するものが被るのは物販の宿命だ。
完全にそれを排除することはできない、オリジナル商品を販売する以外には。
反対に個性を出すなら被りを恐れてはいけない。被りから外すのが一番簡単な個性を出す方法だからだ。

自分だけで個性的な商品をどんどん見つけることは可能だが、センスやタイミング、時間が必要になる。
むしろ、リサーチの段階ではどんどん無理筋を追ってみよう。
毎回の仕入れではチャレンジ枠を用意し、無理筋から1点、2点など買い付けてみる。
そうすると売れる商品の見分けやセンスが磨かれていくはずだ。


売れ筋商品だけを揃えて薄利多売でも毎日忙しいお店、それも楽しいだろう。
だが、せっかく個人で物販をやるなら、しかもネット通販ならできるだけ好きな商品を並べて利益を取りたいと思わないだろうか?


売れ筋、売れそうな商品を血眼になって探し続けるのも知識の積み重ねとして楽しいとは思うし必須な作業だと思う。
それでも自分のエッセンスを注入していく、しかも行き当たりばったりでなくセンスを磨き、バイヤーとして成長した上でだ。


そうなると仕入れも販売も楽しくなる、どうせやるなら楽しい方が良いだろう。
売り上げのためだけに商品を探すのは雇われ仕事のようでつまらない、何をするのも自由な個人のネット通販なら、どんどん自分の色を入れていった方が良い。

結局のところ物量、情報、人員全てに勝る組織には同じ土俵では勝てないのだから。