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しがない!

しがない40代自営業の世迷言

フリーランスで生きていこうとするなら成功者の話を聞いてはいけない

なぜ成功者の意見を聞いてはいけない?

 

先輩経営者の話は本当に役に立つのだろうか?

独立してから、会社員時代よりも経営者に会う機会が増えた気がする。

営業や現場を担当していた頃は相手もだいたい同じ立場だったし、そもそも経営者自らが打ち合わせの席には出ないものだろうし。

ところが、独立してからは、何故かその比率が逆になったようだ。
商売的にネットで完結するので別段経営者に好まれる商品をラインナップしている訳でもない。
倉庫に引き取りにくるお客さんは、個人事業主や会社の社長、親方が多い。
なぜ分かるかと言えば相手が話すからだ。倉庫で気楽に好きなことをやっているように見えるようで、羨ましがられる。
自分が会社やお店を経営していることと比較し、ちょっとした愚痴や憧れを話されるのだ。

 発送で取り引きが終了するお客さんの場合は個人情報を交換しないのでどんな人かは分からない。



顕著なのは紹介されたり飲み屋で出会ったりする人たちだ。
大概何かの経営をしている。

いわゆる先輩経営者というやつだ。


すぐに退散するお客さんとは違い、飲み屋での話しの場合は逃げ場が無い。
俺の体感だから全てがそうだとは言わないが、経営者、特に自分が立ち上げた仕事を大きくしている人の場合は特に、説教が好きだ。
俺はこうしてきた、君はまだまだ甘い、とか会社立ち上げてから5年は休まないし夜中まで働いた、とか。
テクニカルな話ならまだ聞きようがあるのだが、精神論が多すぎて長く聞いているのが辛い。

このご時勢で経営者として成功していたり、会社員よりは良い暮らしができていたりするのは確かにすごいと思う。
だが、今の自分に参考になることがあるかというと疑問がある。

 

成功体験は一人のもの


先輩経営者の話がなぜ響かないかと考えると、精神論が多いのは勿論だが他にも理由がありそうだと考えたのが今回の記事のきっかけだ。

  • 自分の仕事と相手側の内容が違う
  • 事業規模が違う
  • 個人と従業員持ちで違う
  • 事業形態が違う
  • 想定するゴール地点が違う

軽く考えるだけでこれだけの理由が出てきた。
つまり、ぜんぜん違う仕事の話すぎるから参考にできる部分が無いということだな。

そして、最も大きな理由は、相手が自分語りしかしないから、なのだ。

どういうことか?

こちらの仕事について聞きながら、それに当てはめる形で経験談を語るのならそれは参考になると思うし聞きたい。
しかし、往々にして単に俺はこうして頑張ってきた、危機を乗り越えてきたなどという成功談、俺物語に終始するのでいちいち自分に当てはめなおして考える必要が出てくる。

それはとても面倒だしそれをしたところで参考になるかは分からない。
大体にして、相手の話を聞いた上で自分の経験談を話すくらいの技術が欠如している先輩ならば参考にならないと思う。


会社勤めでも、フリーでも仕事に対して何らかの勉強をしようと思うならカリスマ経営者の考え方や目新しい仕事術の本を読むことも多いだろう。
参考になるものも確かにあるとは思うのだが、結果的には身にならないほうが多いのではないだろうか?

いくつかの本を読んでみて思うのだが、自分に当てはまる点が少ないように感じた。
最初から事業規模が違ったり、思想が違ったりするのでまるでリアリティが無い。
ああ、そうなんだ、くらいの感想を持つだけだ。


だから俺は駄目なんだ? 確かにそうかもしれない。
でも思うのだ、成功した人たちが自分と違うのはそこじゃない。
成功を掴むまでの軌跡は確かに美しいし読み物としては素晴らしい。

俺が期待するのは経営者としての日常的な舵取りの部分だ。
支払いが遅れそうなときどうした?
仕入れた商品が空振りで全く売れないときどうした?
借りたお金の返済がキツイ時にどんなことを考えた?

ドラマティックで無い部分、本当はあまり語りたくないかもしれない部分こそ参考になる点が多くあるはずだと思っている。


結局のところ、成功体験はその人一人のものであり、自分に当てはめて考えたときには役に立たないものなのだと思う。
誰にでも訪れないからこそ、その人は成功体験を語る資格を得たのだろうから。

 

それなら何を聞けばいいのか?


かと言って自分ひとりでは成長のきっかけも掴みづらい。
何か参考になる話が聞きたい。
そんな時はどんな話を聞けばいいのだろう?


俺が考える一番身になる経験談は、失敗した話だ。
お店、会社、個人、立場は違えど失敗談は意外に似ている。
もっと言えば自分に当てはめやすい。

  • 人を雇っている時、給料が払えないかもしれないと思ったとき
  • 来るべき支払いまでどうあがいてもお金が足りないことが分かったとき
  • 個人事業主で、病気や怪我をして仕事ができなかったとき
  • 事業規模が小さく、大手の会社から仕入れるには資金が足りないとき

 
俺自身、色々な失敗をしてきたという自負はある。
お金、人、仕事の舵取り本当に様々だ。
そんな話こそ価値があるのではないかと思う。

仕事を成功させるにはどうすれば良いのか?
それを考えるとき、俺はいつも思うのだが成功を積み上げることではない気がする。
単に表現が違うだけで意味合いは同じと言われるかもしれないが、おれ自身は大きな失敗を避け続けることだと思う。

日々の売り上げを得ることは成功ではないと考える。
それは普通のこと。
仕入れた商品が売れないというリスクを避けた、資金が足りなくなることを避けただけ。

成功とは、思いもしないところからチャンスが訪れることだと思う。
毎日そんなことがおこるなんて考えられないのだ。

もちろん、日々小さな失敗を積み重ねてもいるだろう。
全てが思い通りにいくはずがないからだ。

そんな失敗談こそ、誰かに聞かせてもOKな体験談なのではないだろうか。

フリーランスで生きていこうとするなら失敗談を聞く人になるべきなのだ。自分に当てはめやすい失敗談を蓄積させることでシミュレーションが少しでもしやすくなるよう心がけたい。

 

誰でも失敗しているから恥ずかしくない


失敗談を語りたくない人は大概プライドが高い。
しかし、成功した人はどちらかと言えばつまらないプライドは捨てられる人だ。

経営で一番の失敗は、資金がショートすることよりも雇用を守れないこと、各方面に迷惑を掛けることだ。
資金ショートの結果としてそういう失敗が起こる。

なぜ資金が無くなったのか、どうすればよかったのか、きちんと自己分析できるのならショートしたことが失敗で無いことが分かるはずだ。

原因はその前にある。
舵取りがどこかで誤ったのだろう、判断ミスが起こった原因を考えるべきだ。


これから頑張っていこうとする個人はそんな話を聞き、自分もできる人になってほしい。聞けば失敗しないなんて甘い話は無い、だからこそアウトプットすれば良いのだ。

話すと意外に整理されるから、自分ひとりで考えこむよりも原因が掴みやすくなる。


失敗談を聞くのはすごく難しい、コツは自分の失敗から話すこと。
そうすれば相手も話してくれる。
失敗談を話したくないというプライドを捨て、より大きなプラスを掴む努力をしてみようではないか。