しがない!

しがない40代自営業の世迷言

そろそろブラック企業の定義を決めなければならない~低レベルで

そもそもブラック企業とは何だ?


就職、転職活動をする際に気にするポイントと言えばその会社がブラックであるか否かというところが大きいと思う。自分の働いている会社が世間的にブラックかもしれないということを考えたことだってあるだろう。

だが、そもそもブラック企業とは何だ?
賃金が安い、長時間の残業がある、激務、パワハラ、セクハラ、モラハラ、様々な要素があるが賃金や労働時間以外は個人によるところもあり判断が難しい。

ということで厚労省のホームページで調べてみた。以下引用。

 厚生労働省においては、「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、などと言われています。

「ブラック企業」ってどんな会社なの?|Q&A|確かめよう労働条件:労働条件に関する総合情報サイト|厚生労働省

 
色々な企業を分類してブラックかどうかを判断するのは非常に難しいことだし全企業を対象に調査することは実質不可能だと思う。
そんなことをすれば厚労省がブラック省になるだけだし。

やはり、国がブラック企業を定義するのは現実的では無いのかもしれない。
せめて罰則規定はしっかりとしてもらいたいし労働者が声を上げやすい環境は整えておくべきだろう。

 

そもそもの定義が難しいなら就職、転職に役立つくらいの定義をしてみよう


この企業がブラックです、という定義を国がした場合、その企業は高確率で倒産するだろう。ブラック企業リストに入ったところに就職する人は少ないだろうし風評被害も相当なものであろうから。

だが、それは現実的ではない。
ということでもっと低レベルなブラック企業の定義をしてみようと思う。大まかに3つのパターンに分け、それぞれのブラック要素を上げていくことで自分に合わない企業を避ける手伝いができれば良いと思うが。

 

意識的ブラック企業

 

経営者が自覚のもとに企業運営をしている場合これに当てはまる。人材は交換可能なパーツ扱い、辞める人間が多いことは想定済みなので大量雇用、常時採用活動を行う。

商品に競争力が無いことが多く、売る側もセールスポイントが無いことを自覚している。広告は無意味(他商材の方が優れている、大手がしっかりとした商品を売っている)なので販売や営業はマンパワーに頼るのみ。
マンパワー頼りなので人数と時間を注ぎ込むしかなく、結果として残業は多く休日は少ない。
商材は怪しげだったり他社との競争力に欠けるのでターゲット層は弱者になる。その弱者を探すためにとにかく飛び込むしか無いので会社の評判は悪くなりクレームも多い。

若手経営者であることが多く、管理者も総じて若いので人材育成が出来ない。
自分理論を押しつけ、意見を聞くことは無いし言わせない。誰も異論を挟まなくなるので自分をカリスマと勘違いする経営者も多い。

会社を辞める人間や結果の出ない人間をとことんまで追い詰めても構わないと勘違いしているので言葉や実際の暴力も横行する。

普通なら長続きしないはずだが、職歴や学歴を気にせず採用するので今のご時世は人材にそれほど困らない。むしろ転職でこのような企業に落とされた場合は自分がかなりやばい人材であることを自覚するべきである。

新卒で出会うことは少ないと思うが転職では高確率で出会う。
「若手ばかりで働きやすい会社です!」
「事業拡大のため大量募集!」
「歩合があるから月収50万も、100万だって夢じゃない!」
こんなメッセージと社員が肩を組んで笑顔の写真が横にあったらブラックを疑ってみよう。

こんな会社に入らないためには?

低学歴、職歴が浅い、空白期間があるなどの場合はこうした企業に出会いやすい。
学歴や職歴を充実させることが一番の対策だが時すでに遅しの場合は正直アルバイトの方がマシ。バイトならいいところを探せる確率が高いので、自分が社員登用も希望する旨を面接で伝えてみるのも良いと思う。バイトを募集する企業も人材不足ではあるからブラックでない保証は無いが働きながら見極められる。

 

構造的ブラック企業


人材は決して使い捨てではない、新卒採用も行うところが多い。むしろ人気企業であったり人気分野であったりもする。
大卒を基本とする会社なのでレベル自体はそれほど低くはない。ただ、体育会系な組織であることが多く上司や先輩には服従を強いられる。

社歴が浅いうちは部活の一年生扱い、パシリのような立場である。口答えはご法度。
体質が変わることはなく、自分がされてきたことは下にしても良いという悪しき伝統を律儀に守るしそれに疑問も抱かない。口癖は「そのうち慣れるよ」

客の要望は絶対に守ることで他社との競争に勝つ、という体育会的意識、根性論が根底にあるので納期、工程は絶対。
無理な要望に対してもイエス!でありしわ寄せは若い人間に背負わせる。

給料は人並みまたは良いこともあるが扱いが人並み以下。
社訓がそもそも根性論であることが多い。

この会社に入ってはいけない人とは?

生粋の文科系。厳しめの体育会にでも所属していた、かなりの鈍感、人に何を言われても気にしないメンタルを持っているなら楽しめる可能性が高い。
だが、そうでないなら止めておいたほうが無難。会社なんて大体そんなもの、という人もいるが新卒などの選べる立場なら無理に行かなくても良いと思う。
地獄を味わうことになるかもしれない。

 

資金的ブラック企業


過去は普通の会社だったが、人材の流出、不況、商品開発の遅れなどで売上が落ち、結果としてブラックになった企業。
特徴として、

  • 若手がいない
  • いても中間層(20代後半~30代中盤)に穴がある
  • 若手の上に50代の上司など年齢分布に偏りがある

人材以外の特徴としては、営業のやり方、商品、ホームページ、カタログなどの紙媒体が総じてセンスが古い、または本当に古い。
売り上げが良い時代に開発や育成をしなかったツケが見事に回ってきている。

対策をするには遅いので、結果マンパワー頼りになるのは意識的ブラックと同じ。
「とにかく売り上げ、売上があれば会社は良くなる」が口癖。

資金難に陥っているので銀行が会社にくること、または経理担当などが銀行に行くことが多い。給料は安く労働時間は長いのも特徴。

経営者、管理職が年寄りなことが多いので若手は子供扱い、意見は出来ても採用されない。困難を乗り切るには団結、気合いなどと社員の気持ちに頼るが給料が安く意見も採用されないような会社なので全体的にやる気は低い。

このような会社か見極めるには

面接前に知らん顔で調査するのも方法。社員の動きが緩慢、服装がだらしない、笑顔が少ないまたは表情が硬いなどがあれば危険信号。
面接で会社に入った際に事務員さんの表情が沈んでいるなら確定。(事務員さんは社内にしかいないので影響がモロに出るから)
入らないことが一番だが、入社するなら遠慮はしないこと。自分のアイディアを押し通してフィールドワークをするくらいの割り切りで仕事をしてみても良いかもしれない。
ただ、長くは働くべきでない。沈みかけの船に長居すると自分も浮かび上がれなくなる。

 

自助努力をし続けないと選択肢がブラックのみになってしまう!


いささか乱暴ながらブラック企業を3つのパターンに分けてみた。共通しているのは長時間労働を強いられる、というところだ。ただ、これだけでブラック企業とは長時間の労働を強いる会社だ、というのも乱暴すぎる。
人によっては長時間の労働を頑張りとか社会貢献とかに変換することも可能だからだ。
仕事なんて個人の気の持ちようでホワイトにもブラックにもなる。

ただ、自分が働く会社をしっかりと見極めないと結果として損をしてしまうことになるのは間違いない。我々に与えられた人生の時間は有限で、不可逆なものだ。より良い選択をしていかなければその後の人生に悪影響を与えてしまう。

会社に頼らない生き方、副業、フリーランス、趣味に生きる、社畜、ニート……多種多様な人生が有り、それぞれの満足度で我々は生きている。
他人が何を言おうが現時点で満足している、または納得している人間にはより良い選択肢を選ぶための努力をするべき、などという言葉は届かないだろう。

だが、現時点での日本社会は高リスクであり、今後は更にそれが加速するのではないかと思っている。
そうした時に自分が選びとれる選択肢があまりに少ないのでは長い人生の浪費に繋がってしまうのではないだろうか?


このような社会になった原因をバブル期や高度成長期に求めても良いし政治に求めてるのも勝手だ。就職や転職のシステムに異を唱えるのもたまには楽しかろう。
だが、社会構造を変えるのは長い時間を要する、自分が今その変化の恩恵に与ることはできないのだ。

社会を変えることはできるが基本的に我々は無力だしお金にはならない。
それなら自分を変えるしかない。

勉強も良い、資格も良い、技術を身につけるも良い、政治やNPOなどの活動も良い。
それがどんな結果になるにせよ、自分に対して今より強い力を与えることは決して無駄にはならないと思うがいかがだろうか?